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はじめに 机上神姫とは? 「机の上が戦場で、メジャーの先が最前線! 全ての運命はダイスが握る、フィギュアで戦うバトルゲーム! それが机上神姫!」 「机上神姫」 は、主として現在広く普及している可動フィギュアを持ち寄って遊ぶ、卓上ミニチュアゲームです。元々、武装神姫のバトルロンドのごっこ遊びをするために作ったルールです。(武装神姫意外の固定フィギュアでもOKです) そして、プレイヤーが持ち寄ったフィギュアのデータを作成し、フィールド上で動かしたりポーズを取らせたりしながら戦わせて遊びます。コンセプトは、いたってシンプルです。 メジャーで計る! メジャーで自分のフィギュアと相手のフィギュアの距離を計り、サイコロを振る!! サイコロを振って攻撃、防御!!サイコロの出目が運命を握る!!それに一喜一憂する!! 『ゲームに負けたらダイスを疑え!!ゲーム勝ったら自分を称えるのです!!』 そんな、ダイス目にすべてを託して楽しむ事がコンセプトです。 机上神姫の設定 机上神姫の設定は、今よりほんの少しだけ未来、フィギュアやプラモデルがAIで自立可動する世界です。 その世界では一般的にAIフィギュアが販売され、人々はそれを購入し、観賞し、そして…戦わせます。 フィギュアたちは彼ら・彼女らにとっての戦場=机上の戦線を縦横無尽に駆け抜けていきます。 机上神姫の特徴 そして机上神姫では、ゲーム開始前の先攻後攻の決定が毎ターン行われるため。常に戦況の読めない展開が待っています。 そのため、自分や仲間の次のターンで行う行動も、先行になる事を前提に考えるか。または、後攻になるのか。 もしくは、どちらでも動けるようにするのかと言った、見えない未来を予想して行動を考えるシステムになっています。 また、後述しますが机上神姫では「見立ての大事」や「俺設定」を楽しむために、各プレイヤーの想像による自由度を大きくしています。 大元でであるルールなどのシステムは、作成者のデザイナーは(HN)竹馬さんと言う方にになります。 元々は武装神姫などを使って、ブンドド!!するために考案されたごっこ遊びの為のシステムです。 いっこ上の、大人の真剣勝負のブンドド!!(?)を目指しています。 基本は、兎にも角にも自分の妄想したユニットをデータ化したユニットで戦わせる!!が基本ですので武器やスキル・パーツ等はあくまでも代表例での一般的なものです。 ロングソードをクギバットです!と表現してもよし! 見た目がガチムチのアキニユニット作りたかったらデータ上では重装甲でもOK!! 自分の自分だけのオリジナル設定ユニットを皆にゲーム開始時に紹介し、ネタ説明して認めてもらえる表現の自由を第一に考えたネタを優先しているそんなゲームです。 もちろん、ガチのユニットが組みたい方もそう出来るようになっています。 オモシロユニットで爆笑行動に出るのか?真剣ユニットでオレツエー!!するのかはあなたの自由だ!! 必要なのは出したいユニット、あなたの妄想設定だけあれば大丈夫!! それが、机上神姫の醍醐味だと思っていただけると幸いです。
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乗り物 GetRide!アムドライバー 変形バイザーシリーズ ポピニカ DXライドシューター ポピニカ DXマシントルネイダー ニューレイ(NewRay)1/12バイク マダンバスターウルフ マダンブレイブレオン/ゴッドレオン/ライジンリュウ マダンデルタシャドウ マダンアクアシャーク SDガンダムBB戦士NO.207 ガンダムGP03D MIA マスターガンダム&風雲再起 コトブキヤ 1/144 ヒュッケバインボクサー R M 仮面ライダーナイトサバイブ R M 仮面ライダー龍騎サバイブ ポピニカ DXビートゴウラム ポピニカ DXガードチェイサー ミクロアクションシリーズ サンダーバード スコット、トレーシー ポピニカ 金田のバイク バイク アクション マシンデンバード SHRF 仮面ライダーファイズ&オートバジン ミニプラゲキバット 武者頑駄無リアルタイプフィギュア 1/144GP03デンドロビウム DXサウンドロボ マイク&バリバリーン トランスフォーマー THE MOVIEシリーズ やまと 1/12ボトムズシリーズ ゾイドBLOX&NEOBLOX 遊戯王5d`s 1/12D・ホイール遊星号 アッセンブルボーグ バレルズスピーダー 1/12 バトルタンク エキスパート GetRide!アムドライバー 変形バイザーシリーズ 2004年に発売されたアムドライバー用のビークル。 劇中の設定通り、ビークルモード(乗物形態)と、フィギュアに装着出来る ブリガンティモード(パワードスーツ形態)に変形させられる。 元々がコナミによる商品であり、武装神姫の可動トイとしての源流に 当たる故、各部に神姫と同様(同径行)のジョイントが設置されている。 その為、神姫のカスタマイズに重宝する。 種類 備考 ボードバイザー ブリガンディモードは多少干渉するが装着可能。凸・凹ジョイント共にそれなりの数がある。ビークルモードは白子や鳥のような飛行ものとの相性がいい。ビックバイパーもどきとして遊ぶのもよし。 モトバイザー ライディング可能。ただしブリガンディモードは胴体の長さの関係で装着しにくい。ガトリングガンなどの武器は神姫の武装パーツにもってこい。 エアバイザー ブリガンディモードは問題なく装着可能。ビークルモードに搭乗するときにはガトリングブレードのパーツが必要になる(穴の間隔が広いため)。もし入手できなかったら自作のジョイントを作って装着できるようにするといいだろう。 ランスバイザー ビークルモードでの搭乗は可能だが、発売当時にも言われていたブリガンディモードの微妙さもあいまって、神姫とのマッチングはよくない。ただし拡張ジョイントを上手く使えば神姫用のパーツとして使えるものもある。 エッジバイザー 凹ジョイントの数は少ないものの、手首を外す事ができたり、大型の剣が二つあるなど、装備用アイテムとして使えるパーツが多い。ビークルモードは違和感なく搭乗可能。 クロスバイザー ライトバイザーに搭乗可。凹ジョイントが豊富。黒子の武装転用で魔導アーマーっぽくしたりバグシーンぽくできる。ブリガンディの搭乗は可能だが、乗せるときは一回頭をはずしてからでないと搭乗できない。また、後ろ髪が長い神姫も搭乗不可(ネオクロス・ネオボードも同様。ただし白子は後ろ髪を変更できるので問題ない)。 ジャイロバイザー 脚部をささえるフレームがあるのでビークルモード・ブリガンディモード共に搭乗が可能。ただし本体のジョイントが少なめなうえに分解する事もできないので、プレイバリューは低め。 ランドバイザー ビークルモード・ブリガンディモード共に搭乗可能で、凹ジョイントが豊富。ビークルモードは後部の面積が広いので複数の神姫を乗っけて和める。砲子などのミリタリータイプ神姫にぴったり。 ストームバイザー ビークル・ブリガンディモード共に搭乗・装着できる。ビークル時には頭が出る場所にプチマシーンの飛行タイプを装着可能(肩につけるくぼみがまるで図ったかのようにフライトユニットの丸まったパーツにピッタリ合う)。凹ジョイントも多い。 モノクルバイザー ビークルは問題なく搭乗可能。ブリガンディは上半身に重量が集るため、装着させるのは避けた方がいいだろう(フレームを作って装着させるという手もある)。ある程度分解できるので、オリジナルビークルを作るのに適しているパーツがあるのが嬉しい。 ネオクロスバイザー ファーブニルのビークルは足裏に穴があいていないと固定できない。単体のブリガンディは構造上素体に相当無理がかかるためやめた方がいい。クロスの後継だけあって凹ジョイントはかなり豊富で、流用できる武器も多い。 バグブレイム 上に乗せることは可能だが、底に穴が開いている靴パーツをつかうか、流用した靴底に穴を開けるかしないと固定できない。ブリガンディモード時はエアバイザーのビークルモード時と同様。バグシーン扱いであるため、神姫の仮想対戦相手としても重宝する。 ネオボードバイザー(2種) ビークルモードは他のボード系同様、固定する穴が必要。ブリガンディはフレーム状になっているので、神姫側の負担をかけずに搭乗が可能。本体の凹ジョイントはそれなりの数があるものの、分解できるパーツが限られるため、流用できるパーツは少ない。 現在入手困難。 狙うなら玩具リサイクルショップかオークションが良いかと思われます。 注意点として、神姫素体とアムドライバー素体では大きさやジョイント 位置が異なる為、ブリガンティモードでの装着は「ただ被せただけ」に なるという事です。全くパーツが固定されない為、安定感はありません。 対策として、胴体部分は神姫の背部拡張ハンガーを切り詰めて バイザー側に適合するようにジョイントを自作する。 (前後の厚みは確保できます) 脚の部分は、神姫素体の脚部にプラ材を添えて太らせるか、 両面テープなどで無理やり固定する。 あるいは兎ブーツを削ってアムドラ素体に近い大きさの脚部に 仕上げる等、自作の合体用脚部ジョイントを作成するかで 対応しましょう。 後半商品のクロス、ネオクロス、ネオボード2種(ソードダンサー・ ガンシンガー)についてはフレーム構造の為、胴体部の フィッティングさえクリア出来ればブリガンティ装着は可能です。 (フィッティングさせなくても可能ですが、安定感は今ひとつ) ランドバイザーはコクピット搭乗型で、素体には一切パーツを 装着させないタイプの為、神姫素体に負担をかけず無改造で大丈夫です。 ポピニカ DXライドシューター シートの形状から他のバイクより乗せやすく、またリサイクルショップなどでも手に入りやすい。 ただし武装していると乗れなくなる神姫もいるので注意。 ポピニカ DXマシントルネイダー 跨らせることは可能。 ただしタンクが腿に干渉し、お尻が浮いた格好になるため ちゃんと搭乗させるためには股関節の改造必須。 発売は2001年だがリサイクルショップなどで安く入手できる。 ちなみにスライダーモードに変形が可能。 ニューレイ(NewRay)1/12バイク HONDA CBR600RR SUZUKI 隼 YAMAHA V-MAX 以上のタイプは問題なく搭乗可能。ただし、YAMAHA R-1は タンクが膝・腿に干渉するために搭乗出来ない(跨らせることは可能) また、スクータータイプは跨ぐ必要が無いのでオススメ。 マダンバスターウルフ サイズがぴったりで加工なしに神姫が搭乗可。 マダンマグナウルフも本体は同形状のため無改造で搭乗可。 マダンブレイブレオン/ゴッドレオン/ライジンリュウ ゴッドは物語後半の強化版、ライジンリュウは最強形態。装飾とか多くなっているが基本的な構造は同じなので同一として扱う。 おっさんのバイク(バスターウルフ)と同様にサイズがピッタリで 無加工で神姫が搭乗可能。 変形機構の恩恵でタンデムにも乗せる事も出来る。また、ライジンリュウは無理すれば両サイドに神姫を乗せることも可能。 マダンデルタシャドウ 無改造で跨らせる事が出来るが、タンクの幅が他の二体の獣王に比べて 広いのでやや乗せづらい。股関節を広げる改造を施した方がいいかも。 マダンアクアシャーク ボード型に変形できるため、上に乗せることが可能(ただし電源の接点ポイントがある関係で固定しにくい)。 ブリザードシャークも同様。 SDガンダムBB戦士NO.207 ガンダムGP03D アームドベース・オーキスに搭乗可能 そのまま乗せると結構格好いい。 加工改造で手足をつけたりして奇妙なビークル改造するもよし ミサイルコンテナの隙間にぷち呑みや酒蔵巡りのカップ酒を仕込むもよしと 工夫次第で色々出来そうなポテンシャルがあるかもしれない MIA マスターガンダム&風雲再起 可動範囲は多少狭いが、またがらせるには手頃な大きさ。 股関節は拡張改造しておいたほうがいいかも。 コトブキヤ 1/144 ヒュッケバインボクサー AMボクサーの背部接続ピンが神姫の拡張コネクタにピッタリはまるため 無改造で神姫達を固定可能。 その巨躯はもはや小道具と呼べる物ではない。 現在は入手困難になっている。 R M 仮面ライダーナイトサバイブ ダークレイダーにライディング可能。 神姫のほうがやや大きい為、搭乗させるにはやや苦しいが無改造で問題なく乗れる。 カラーリング的に騎士子や花子にピッタリ。 R M 仮面ライダー龍騎サバイブ ドラグランザーにライディング可能。 大きさはダークレイダー同様やや小さい。こちらは武士子や種子との相性がいい。 ポピニカ DXビートゴウラム ビートチェイサー2000に搭乗可能 無改造で跨がれる。同梱のバトルゴウラムとの合体ギミックがあり、合体後も乗せることができる。 バトルゴウラム自体もサポートメカとしてプレイバリュー高し。 黒のカラーリングと合体後のフォルムから黒子に合うのではなかろうか。 一つ前の主役マシン・トライゴウラムも形状はほとんど同じなので搭乗可能。 ポピニカ DXガードチェイサー 前述のマシントルネイダー同様跨らせることは可能だが、 これもタンクが腿に干渉し、お尻が浮いた格好になるため ちゃんと搭乗させるためには股関節の改造がいる。 装着変身シリーズG3およびG3−Xの武器を収納するためのハッチが4箇所ある 装着変身の武器も多少グリップは太いが持たせることは可能なので一緒に集めてみては。武装神姫の武器も拳銃程度なら入る。 元の設定上POLICEやM.P.D.のロゴが入っているため乗せる神姫を選ぶマシンといえる(いっそのこと本体を警察仕様に改造してみるのもいいかも)。 ミクロアクションシリーズ サンダーバード スコット、トレーシー 空中バイクが付属しており、ミクロマン用なので若干神姫のほうが大きいが、 そんなに違和感無く乗せる事ができる。 可動はハンドルと底面の転がし走行、後部に平らなスペースが有り横座り二人乗りも可(?) 更に付属の銃も持つことが出来、隊員服も脚がつんつるてんになるが着用可能で、 ブーツも脛を外して輪ゴムを巻くなどすれば履くことができる。 ポピニカ 金田のバイク 言わずと知れた虹裏の良心(モザイク)である金田のバイク 今だに熱烈なファンが多く、実車でレプリカカウルとかまで発売されている 神姫と比べると若干小さい気がするが許容範囲。 金田フィギュアが付いてるので、あられもない格好をしたハウりんや 肌色素体の神姫の大事な部分を隠すのに使うのもいいかも? バイク アクション マシンデンバード 神姫をライディングさせることは可能だが、バイク自体がやや小さいのでまるでファミリーバイクに乗っている状態になる。また、神姫の股関節を加工しないとシートに乗せづらい。 形状やカラーリングに癖がないため、ほとんどの神姫に合う。 付属の電王フィギュアは花子の相手にピッタリだったりする(少し小さいが)。 マシンゼロホーンも仕様が似ているので同じように搭乗できる。 SHRF 仮面ライダーファイズ&オートバジン フル可動のフィギュアと可変バイクのセット。 バジンはバイクモードでのライディングが無理なく行え、しかも変形してサポートロボットになる。俺の兄弟ごっこをして遊ぼう。 ファイズは神姫の相棒にしたり対戦相手として遊んだりできる。付属の武器もグリップが少し大きいものの、一部を除いて神姫に持たせることができる。 ミニプラゲキバット 神姫ハンガーのジョイントに取り付けることが可能。 カラーリングが青系なので、主に騎士子や花子に装着するとピッタリあう。 再販されているので買い逃した方は今のうちにゲットしておこう。 武者頑駄無リアルタイプフィギュア 騎馬武者に乗馬できる。風雲再起より馬っぽく造型されているのも好印象。 馬自体は多少サイズが小さいものの、相性は良好。特に武士子と相性が良い。 黒い騎馬と白い騎馬があるので神姫にあわせて乗馬させよう。 鎧を自作して白い騎馬を騎士子用にするのもいいかもしれない。 1/144GP03デンドロビウム 中に1体とミサイルコンテナのミサイルを外した状態で4体が入る。 しかも巨大キャノンのグリップも乗り込んで手を伸ばすとぴったりの位置。 気軽に買える代物では無いがその存在感は凄まじく、もはや要塞レベル。 DXサウンドロボ マイク&バリバリーン スタジオ7が神姫の踊り場にぴったりで、シュメッターリングを乗せてみても良いかも。 発売からかなり立っているので入手はリサイクルショップやオークションを 利用するほうが良いと思われる。 ただ当時は投売り品だったので比較的安価で入手できる。 マイクの方もコスモロボ形態ならかなり低身長なので神姫と絡ませることも可能。 トランスフォーマー THE MOVIEシリーズ バイクに変形できるアーシーと絡ませる事が可能。 バイクモードは神姫を搭乗させることができるサイズ。 ただし神姫の股を改造しないと乗せにくい。 他にも神姫と絡ませることができるアイテムがあるので一度購入してみては。 やまと 1/12ボトムズシリーズ 基本的に非武装であれば乗れる。ハッチも閉まる ただしマオチャオなど後ろ髪の大きなor長い神姫には辛いかも。 ゾイドBLOX&NEOBLOX 工夫次第で好きな乗り物が手軽に作り放題。 BJPMやその派生製品といった5mmボールジョイント系商品を組み合わせれば微妙な位置あわせもしやすくなる。 基本的に動物系が多いため、オリジナル神姫を作るのにも重宝する。 遊戯王5d`s 1/12D・ホイール遊星号 同メーカー製のためか、最初から神姫用に作られていたかのようにピッタリ。 またバイクのアームは神姫と同じく3.3mm軸で接続されているため、武装パーツを用いて多種多様な遊び方が可能。 付属の不動遊星フィギュアの首も(接着されてはいるが)3.3mm軸接続なので、引き剥がせば神姫との挿げ替えが可能だったりする。 アッセンブルボーグ バレルズスピーダー 組み換え次第でどうとでもできる類の商品だが、もともと神姫よりも小ぶりなアッセンブルボーグ用なので、1セット分の部品では少々小ぶりな印象は否めない。 1/12 バトルタンク エキスパート 中国製のエアガン付きラジコン戦車。 ネット販売では品切れが多いが、オークションでは6000円弱で継続的に店舗出品で売られている。 形もアメリカ軍の現用MBTであるM1A2にあれこれ付けて違うモノと言い張ってるようなレベルなので、塗装を変えたりパテで埋めたり削ったり、あるいはそのままで遊べる。 武装神姫を戦車長に見立てて載せたり、あるいは武装神姫を戦隊に見立てて軍隊ものプレイ、CoD4プレイなどいつもと違う遊び方が出来る。 細かい節々で中華クオリティがみられるが、全体はそんなに悪くないので興味のある方はいかがだろうか…と簡単にお勧め出来ない問題がある。 それは大きさである。 現用MBTは基本的に大きく、そしてM1戦車自体がその中でも大きい分類にあり、1/12スケールとはいえ車幅30cm・車体長66cm・全長86cmと超巨大である。 値段よりもまず置き場所を確保してから買う事をお勧めする。 スペースの問題で難しいという方は、スケールはずれるが1/16スケールの戦車を頭においてもいいかもしれない。
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ただその翼は、姫を解き放つ為に(その三) ──放っておけば、破滅してしまう。負けても、彼女は周りを巻き込んで 滅びの道を歩んでいきますの。そうなれば、わたし達がやる事は一つ…… ロキちゃんに、微笑んでもらう事ですの!それこそ、わたしの願い──! 第六節:窮地 狂気の“魔術”を身につけてしまったロキちゃんは、なおも黒き龍を従え わたし達を睨め付けますの。奇しくも、彼女は射撃・白兵……更に魔術。 そう、わたし達が扱っている凡そ全ての“戦法”を操る事が出来ますの! 「今更貴女達の躯が大きくなったって、この力は止められないわ!」 「いいえ、止めますの……絶対に!」 「必ず止めてみせるんだよ。さぁ、勝負だもん……フォイエルッ!」 「行きます、せあああああっ!!」 ですけど、それで怯んではいられませんの!クララちゃんが、すかさず 束縛の為の光弾を撃ち出して、ロキちゃんを絡め取ろうとしますのッ! それを追う様に、アルマお姉ちゃんはハンマーを構えて突撃しますの! 「あは、アハハハハ!遅い、遅いわッ!!……ふっ!!」 「光弾を、避けた……!危ないよ、アルマお姉ちゃん!!」 「え?きゃあっ!?……し、洒落にならないですよっ!」 「あの膝、やっぱりパイルバンカーでしたの……!」 でもスピードこそが命のロキちゃんは、光弾をあっさりとかいくぐって、 アルマお姉ちゃんの顔に左膝を叩き込もうとしましたの!先端に輝くのは 禍々しい突端。アルマお姉ちゃんは間一髪、ハンマーで退けましたの…… でも、よく見ると鎚の縁には抉られた様な痕。弾いただけでこれですの! 「ふん。しぶといのね、今までの誰よりも強いわ」 「当然です……あたし達には、それだけの想いがあります!」 「絶対に、ロキちゃんを光の下に戻す……それだけを願って」 「それを叶えるまで、諦めずに戦い続けますの!」 「ク、クク……クハハハ、アアハハハハ!!」 「ッ!?」 おぞましいオーラを纏うロキちゃんは、わたし達を再び笑いましたの。 そして、その瞬間に……わたしは見ましたの!シェードの下にうっすら 透けている、彼女の顔を!それは……哀しい微笑みに、見えましたの。 「想いなんて、裏切られるの!証明して……あげるわッ!!」 「き、えた……!?」 「まずは、心臓を砕く為の……技ッ!!」 「──え?」 垣間見えた表情に気を取られたのが、いけませんでしたの。瞬時に彼女の 姿は消え失せ、次の瞬間にはクララちゃんに右脚を突き込んでましたの! 深々と突き刺さっているのは、足に隠されていた剣型のアンカー……更に ロキちゃんは、左脚の裏に仕込まれた『もう一つのパイルバンカー』で、 クララちゃんの胸を思いっきり吹き飛ばし、即座に離脱しましたのッ!! 「きゃあああっ!?」 「次は……頸椎を破壊する技よッ!!!」 「──クララちゃん!?」 「余所見は、禁物……よッ!」 気が付けばロキちゃんは、アルマお姉ちゃんの背後に回っていましたの。 そして、左掌を装甲の隙間へと突き刺し……放電!さっきわたしが受けた 強烈なスタンナックルで動きを止められ、そのまま“ソニックバイト”を 装甲の上から首に喰らった、アルマお姉ちゃんの悲鳴が聞こえますの!! 「ぐ、う……ああぁあっ!?」 「最後は、喉笛を掻き斬る為の……技ッ!!!」 「──速い……ッ!?」 そこまで認識していても、わたしの躯は追い付きませんの。ここまでに、 コンマ数秒も掛かっていないのですから、仕方ないですけど……それでも 必死に抵抗を試みますが、ダメでしたの。私の胸を、一閃。そして更に、 二回、三回。そして四回!刃は二本ですから、都合八回斬られましたの。 「ひぅ、ぁあああっ!?」 「……人間を確実に殺す為、編み出した技よ!具合はどう?!」 『──────きゃあああああああああああっ!!!』 そして、全てが終わり距離を取ったと同時に……皆の“プルマージュ”は 圧倒的且つ急所を捉えた一撃で、バーストしてしまいましたの!接合した 部分から全身に痛みが流し込まれ、同時にわたし達は地に落ちましたの。 動けなくなった三匹が堕ちてきて、土煙を舞い上げるのが見えます……。 「あはは、アハハハハハ!速いわ、この空間だと思う様に動けるわッ!」 「う、く……“魔術”で、持ち前のスピードを強化していますね……」 「……本来、大きな相手との戦いには慣れっこだったのかな……」 「でも、でもまだ……諦める訳にはいきませんの!」 『Yes,sir/No problem/Ja(支援します)』 それでも、まだわたし達の“心”は折れていませんの!ボロボロになった “アルファル”達も、その咆吼に応えて再度わたし達の躯を覆いますの。 本来は、彼女達だって辛くて動けない筈なのに……有り難い限りですの。 「……どうして、どうしてよ!諦めれば、楽になれるのよッ!?」 ──────諦める方が、もっと辛いから……ですの。 第七節:宵闇 龍は堕ち、身を覆う“騎士”も最早ボロボロで変形はさせられませんの。 それでもわたし達は、決して戦う事を諦めずに立ち上がります……それを 見たロキちゃんは眼前の光景が信じられないのか、絶叫し始めましたの。 「何故諦めないのよ!さっさと諦めて死ねば、楽になるのよ!!」 「……それは、ロキちゃん自身が未だに諦めきれないって事かな?」 「──────ッ!?」 クララちゃんの一言で、ロキちゃんが震えますの。そう、全てを諦めれば 苦しまないと叫ぶならば、ロキちゃん自身もそう思っているなら。自身が 生きる事を諦めていないのは、一体何故なのかって事になりますの……! 「何処かで止めてほしい、って思っているんですね?誰かに……」 「お、思ってない!あたしはそんな事思ってないッ!!違うッ!!!」 つまりそれは……生きていたい“心”の裏返し。幸せを取り戻して、再び 大切な人とMMSの一生を送りたい。そんな欲求から出た言葉ですの……! 「わたし達が受け止めてあげます、だから苦しまなくていいですの!」 「う、煩い煩い煩いッ!!止めたければ、アタシを壊せぇっ!!」 「……来ますの!!」 でも憎悪に呑まれているロキちゃんを落ちつかせなければ……その意志と 伝えたい『もう一つの事』を話す事が出来ませんの。その為にも、ここで 何としてもわたし達は勝たないといけないですのッ!例え満身創痍でも、 皆が魔剣を掲げて戦う意志を示すのは、それを分かっているからですの! 「その鎧も、剣も!躯も、全部砕いてやるわよッ!うわぁぁああ!!」 「な!?腕の銃器が、拳を覆い隠して……きゃああっ!?」 「アルマお姉ちゃん!?しま──」 「だから、遅いって言ってるでしょうッ!!!」 『き、きゃぅぅっ!?』 しかし全身のスラスターも不調のわたし達では、ロキちゃんの速度には 到底追いつけませんの。腕が変形したショットガンとチェインガンで、 アルマお姉ちゃんとクララちゃんの“アルファル”は微塵に砕け散り、 そして今、残ったわたしの“フィオナ”も……彼女の胸に光った輝きで 打ち砕かれましたの!隠し武器の、胸部拡散レーザーキャノンで……! 「ほら、もう諦めなさい……よぉぉぉぉぉッ!!!!」 『きゃああああぁぁぁぁあっ!!!』 しかしロキちゃんは飽き足らないのか、恐るべき機能を発揮しましたの。 それは、戦闘機型ヴィークルへの変形機能。四肢を折り畳み、翼を広げた 自身の周りを黒いオーラで包み込んで、そのままわたし達に強烈な突撃を 仕掛けてきましたの!それが“魔術”の効能なのか、元から有る機能かは もう判断できません……ともあれ、それでわたし達は吹き飛びましたの。 「ほら、痛いでしょ!?苦しいでしょ、辛いでしょッ!!」 「ぅ、ぅぅ……」 「人間の我が侭なんかの為に、アンタ達は死ぬのよ!!」 「く、ぁ……」 「アタシなんかに、アタシなんかに関わるからこうなるのよ!!」 「ぃ、た……ッ」 無惨に転がされたわたし達を確認して、ロキちゃんが人型に戻ります。 服も半分破れ、魔剣以外の装備を殆ど失ったわたし達ですが……でも、 それでもまだ立ち上がろうと、四肢のモーターへと力を注ぎますのっ。 だって、それは……彼女の“心”の叫びが、CSCを震わせるから!! 「アタシなんて要らない!アタシなんか、消えちゃえばいいのに!!」 ──その、強烈すぎる自己否定。切っ掛けは、たったそれだけですの。 もうライフも残り僅かなわたし達の躯に、再びパワーが漲ってきます。 更に……決して幻ではない“純白の光翼”が、わたし達を覆いますの。 それはわたし達にも最早制御のできない、“魂”の輝きですの──!! 「わたしは……赦せないの。大切な過去を哀しんだ、貴女に眠る涙を!」 「あたしは……赦せません。大切な“妹”達が悪逆の徒にされた罪を!」 「ボクは……赦せないよ。大切な存在を否定されたと想う、その魂を!」 「……な、に?何よこれ!新しい……“魔術”!?」 ──そして、封じ込めてきた全ての想いが……今、弾けましたの──!! 『だからっ!!!』 皆で立ち上がった時、それは起こりましたの。わたし達の躯を包んでいた 白い光が結晶化して、武具の形を取りました。即ちそれは、剣・槍・杖! 更に、胸部鎧と部分鎧……そして外套!そして皆の背に宿るのは、純白の 翼ですの!そして残存したデータが、わたし達の周囲で名を告げますの。 “Wings of promise Re-encoded.”と……これは“約束の翼”であると! 『貴女を放ってはおけないッ!!!』 「この“約束の翼”に掛けて……」 「ロキちゃん、貴女を止めるんだよ」 「決して、わたし達は負けませんの!」 「うそ、よぉ……うわぁ、あああぁぁああっ!!」 ──────わたし達の想いが、一つの形になりましたの……! 次に進む/メインメニューへ戻る
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武装神姫の年表の内、公式準拠の物です。 ※公式設定やその説が濃厚である事柄のみ自由に追記可能です。アニメ、ゲーム、紙媒体…自分の知る武装神姫の歴史を書き残してください。 ※あくまで"公式に準拠"した最もベースとなるデータなので、自創作は絡ませないようにしましょう! ※年数は箇条書きの-←これを使用、その年に何があったかをなるべく簡潔にまとめてください 例 2036年 →神姫が一般普及し、武装神姫というコンテンツが確立される。
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…… 「零牙、起きてください」 「む……ん。」 主に呼ばれて、我は目を覚ました。 いつもならばその立場は逆であるのに。 「珍しいですね、あなたより先に私が起きてしまうなんて」 「…面目ない、主。」 主はすでに外行き用の服に着替えていた、手には我の武装が入ったボックス。 今日はこの前知り合ったヒカルとのバトルロンドの予定があった。 主の家から一kmほど先に、神姫センターがある。 秋葉原などにある店舗ほどではないが、規模は大きい。 しかし、約束の時間より三十分も早く来てしまう主の癖のせいでヒカルのマスター氏は まだ来ていなかった。 ベンチに腰掛け、来るのを待つ主。 ここのセンターは順番などの関係で、バトルロンドは対戦相手と一緒に申し込む決まりとなっていた。 「遅いですね」 「主の来るのが早すぎるのかと。」 主の笑顔が一瞬引きつった。 「…一応、これでも気をつけている方なのですが…」 後に聞いたのだが、我が来る前は一時間以上前に待ち合わせ場所に居たらしい。 …… 十五分くらいが経過した。 六月中頃の暖かな日差しが、ガラス張り天井のホールに降り注ぐ。 見ると、主はウトウトと睡魔に襲われている最中だった。 誰にでも敬語を使うのと、少しのんびりしているのが主の特徴だか、寝てしまってはヒカルのマスター氏に悪いし。 万が一置き逃げに遭ったら我だけでは対処が出来ない。 「主、炭酸飲料か何かを買ってきましょうか?」 「あなたじゃ大変でしょう。私が行きますよ」 「主がここに居なければヒカルのマスター氏が困ります。それに武装していればその程度、持てます。」 主は少し考え 「…じゃあ、お願いします」 と言って財布の中から百二十円を取り出した。 我はそれを受け取り、自販機があるエリアに走りだした。 ~・~・~・~・~・~・~ ホールにある自販機は故障中で、炭酸を販売している自販機を探すのに苦労した。 見つけたのはバックヤード近くにある、薄暗く人があまり通らない場所でだった。 コーラを抱えて急いで戻ろうとした時 殺気を感じた。 圧縮空気が噴出する音と共に黒光りする物体が飛んできた。 武器は持っていない、飲料缶を盾にした。 ぷしゅっ 何かが缶に突き刺さり、間の抜けた音と共に中身が噴き出た。 我は缶を盾にしたまま、物体が引き戻されてゆく方向に声をかけた。 「…何者だ。」 言った先、ごみ箱の影から現れた影。 その体を漆黒に染め、存在しない青い薔薇を思わせる透き通った髪。 ベースが少女型である花型MMS「ジルダリア」とは思えない程、妖艶な雰囲気を持つ相手だった。 「"蒼穹の猟犬"…で合ってるわね?」 青く塗られた唇が動き、低く、抑揚の無い声を紡ぐ。 その体と同じく、吸い込まれそうな程深い緑の瞳が、我を見据える。 「"蒼穹の猟犬"? …そうだ。」 人違い…ではなさそうだ、"蒼穹の猟犬"とは以前アピールに使用した覚えがあるからな。 「ふぅ…ん。『瞳に瞳孔がある』のねぇ、前見た時は気付かなかったわね」 瞳孔? 我の目には"瞳孔"がある。Kemotech社に勤めている主の父親が、関係者に放出された試作品を貰ってきたからだ。 放出された『目に瞳孔がある頭部』の内の一つが我に使われている。 「…何の用かは知らぬが、バトルの申し込みならば表でやってくれぬか?」 中身の抜けた缶をごみ箱に放り投げる、壁に跳ね返り箱に入って行った。 ジュース代をフイにしてしまったが、まあ仕方があるまい。 そのままジルダリアの横を通り過ぎる…と 空気を切り裂く甲高い音、そして熱気を感じ咄嗟に後方へと飛びのいた。 胸甲の手首が斬りおとされたが、自らの腕は無傷であった。 ジルダリアの右腕に装備されている物に目を落とす。 カッターナイフの刃らしき物が背部コンバータにコードで接続されている。 刃は熱を帯び、紅く輝いていた。 「…ふん、工作用の電熱カッターを改造したものか…。」 斬り口から漏電している、電力の無駄なので胸甲の電源を落とした。 「当たり♪、当然金属も切断できるだけの出力は出せるわよ」 ジルダリアが子供の様に笑う、我が苦しむのを見たいようだな…。 そう思った瞬間、横一文字に斬りかかってきた。 胸甲に大きく切り裂かれた、気付くのか少し遅れていれば本体を切り裂かれていた所である。 ABS樹脂が溶ける際に発する臭気が鼻につく。 「さあ"蒼穹の猟犬"…零牙と言ったっけ?」 切先を我の頭に向ける、熱気が顔の近くまで来ていた。 「武器が無いと戦えないのかしら?少しは芸があるはずよね?」 ふ…む。 機能停止状態の胸甲を排除した後、どうするべきか。 先ほどの銛状飛翔体は背部ユニットと一体化しているようだが、そこを無力化するにしても武器が無い。 五寸釘の一本でも落ちていれば話は別だが。 「考える時間は終わりね、…始めましょう」 刃先を我の顔から離し、振りかぶる態勢で構えた。 さて…風はどちらに吹くかな? 刃先が頂点まで達した瞬間、硝子が割れる音に似た破砕音が響いた。 ふぅむ…我に吹いたか。 本来なら、我に向かって振り下ろされる筈のカッターの刃は、細かい破片となって散らばり床を焦がしている。 突然の事に動揺を隠せないジルダリア、まだ未熟だな。 「誰なのっ!?」 「ちぇえぇぇぇぇぃ!!!」 突然、視界に赤い何かが割り込んできた。 それと同時に目の前に居たジルダリアが五十センチ位奥に蹴り飛ばされていった。 赤い何か。 黒い素体に赤と白の装甲、緑の頭髪。 サンタ型MMS「ツガル」の姿がそこにあった。 しかも、我はそのツガルを知っている。 「ジュラーヴリク、何故お主が?」 「"正義は悪と紙一重"ってところかしらね」 ジュラがフォービドブレードを押しつける。 「…なるほど、"狩人"か」 「そう言う事、…ようやく起き上がったか」 ブレードを握ると、刃の部分が発光し始めた。 「時にジュラ、あのジルダリアの相手は我がしよう。お主は見ているだけでいい。」 「…"蒼穹の猟犬"のお手並み、久しぶりに見させてもらうわ」 さて、と。 リアルバトルは初だが、何とかなるであろう。 「我は零牙、蒼穹の猟犬なり。…ゆくぞ」 ~・~・~・~・~・~・~ 「ようやく乗り気になったわね!」 ジルダリアは銛を二・三本まとめて撃ちだした。 (剣の振りは…右斜め上六十七度からといったとこか。) 零牙は心の中で呟き、流れるような動きでそれを実行した。 振り下ろされたブレードに綺麗に弾かれ、金属音を響かせる。 あらぬ方向に飛んでいき、様々な場所に突き刺さる。 「嘘ッ!? 五ミリの鉄板を貫くのに!」 「ふっ!」 身をかがめ、クラウチングスタートの要領で床を蹴り飛ばす零牙。 一秒もかからずその距離を縮め、大きく振りかぶる。 「そのブレードにこのタイミング…」 風切り音、そして異臭。 直撃は避けたものの、ダーツ発射器を兼ねるリアパーツを斬りおとされるジルダリア。 「まさかあんたは!?」 「ハァッ!!」 右手の短刀で止めようとしたが、刃と刃がぶつかった瞬間短刀の刃が割れ落ちた。 「イリーガルハンター!?」 「当たりよ。…ようやく来た」 出入り口側から悠々と歩いて来た人物。 センター職員の制服に身を包み肩にはアーンヴァル、胸のネームプレートには「長瀬」と書かれていた。 「祁音遅い!」 「別に急がなくたってたも良かったみたいだしな、被害者はピンピンしてるし」 「くそっ!」 脚部ユニットのロケットモーターが点火し、飛び上がるジルダリア。 「逃がさないわよ…精密射撃技術をなめなさんな!」 両手で構えたホーン・スナイパーライフルが火を噴き、弾丸がジュビジーに襲い掛かる。 「ガぁッ!?」 正確無比な銃撃により右脚を吹き飛ばされ、バランスを崩すジルダリア。 「追え、ラスター!」 男の肩から飛び発ったアーンヴァルが、ジルダリアを追う。 本来の性能では考えられない加速で飛んでゆく。 「覚えていらっしゃい零牙! いつかまた会いましょう!」 曲がり角を曲がり、見えなくなった。 零牙はここで、ようやく息をついた。 「大丈夫かい?、零牙」 男がしゃがみこんで、零牙と視線を合わせて言う。 「長瀬氏、"狩人"だとは聞いてはおらぬぞ?」 「違法行為だから普通は教えないさ、それより一応検査をしよう」 我はメンテナンスショップの中にいた。 念の為に検査されているのだ。 主が長瀬氏から説明を受けている、傍らには忙しく歩き回るショップ所属の修理用MMS達。 …と、説明が終わり、主がこちらに来る。 「零牙、大変でしたね」 そう言う主の目は、この騒ぎの真実を知っている事を語りかけていた。 「心配を掛けてしまい、申し訳ありません。」 「大丈夫ですよ。…形人さんとヒカルさんに多少迷惑を掛けましたが、納得してくれました」 「二人は人が良いですからな…。」 …… ジュラの説明によると、あのジルダリアは以前我と公式戦で戦い、敗北した神姫だと言う。 マスターについては調査中で、今の所ターゲットは我だとしか判っていないらしい。 「神姫をあんなにしちゃうなんて、きっとマスターが病んでるのよ」 ややオーバーアクションで呆れるジュラ。 「ジュラ、そう言えばあやつの名は…何とゆうのか?」 「確か…んー。確か"ダイアトニック"って名乗ってたかしら」 「ダイアトニック…、音楽用語だな。」 「話は済んだかい?、二人とも」 長瀬氏が会話が詰まった隙を見て、話に参加してきた。 「祁音、アイツの脚の調査結果は?」 「公式戦なんて問題外の改造だね。フレームはチタン製で電熱カッターが仕込んである、並の神姫なら一蹴りで一刀両断だな」 「下半身電熱カッターって事ね、アイツ…」 「オマケに電圧が高いのなんの、あんなの外部電力無しだと二秒でバッテリー切れさ」 「あの…」 完全に置いていかれてる…どうしようか。 まあ、ひとまずは良しとするか…。 ~・~・~・~・~・~・~ 深夜。 某マンションのベランダで煙草を吹かす影ひとつ。 長瀬祁音(ながせけいん)は思案に暮れていた。 (目にはつけていたが…本当に立ち向かうとはね) 零牙の実力の凄さを改めて知り、それがこの町の"裏神姫"をどう動かすかを考えていた。 ここで言う"裏神姫"とは、長瀬が"動向が怪しい"と見た神姫をまとめた物であり、決して確実なものではない事を留意してもらいたい。 「キャプテン」 そう言って、アーンヴァルが彼の右肩に乗る。 「どうだったか? ラースタチュカ」 ラースタチュカは、首を横に振り 「駄目でした。規格外のロケットモーターを使用したと思われます」 「そうか」 「すみません…」 「仕方がないさ、待てばいいさ。また零牙に挑戦する時を」 「しばらく姿を現さないと思うね、私は」 ジュラーヴリクが話に割り込む。 「それまでヒマだなぁ…」 「本当なら、俺達が動くような事件など、起きてほしくないんだがな…」 そう言って、長瀬は銜えていたケントを床に落とし、踏み消した。 2037年、武装神姫を悪用した犯罪が増えてきているという。 そういった犯罪に、"同じ力で"対処する人達も居る。 しかし、それは別のお話である。 無頼4を読む 流れ流れて神姫無頼に戻る トップページ
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第九話:鉄鳥姫 「……で、何で俺が特訓に付き合わないとならねぇんだよ!?」 「いいじゃない。ケチケチする事でもないでしょ?」 「俺の自由はどうなってんだよ!?」 「知りませ~んっと」 俺は神姫センターにいた。……真那と一緒に。 盲導神姫の施設を見学して次の日、杉原から携帯電話で連絡があり、捕獲の許可が下りたとの事で神姫センターに行ったのだが、そこで真那と出くわし、こういう事になっているのである。 早速というべきなのか、真那は俺に蒼貴を指名し、サマーフェスタにルナと共に送り込んだのである。 俺は仕方なく蒼貴を送り込み、真那との戦いを始める。もし、ここにリミッター解除装置を装備した神姫が来たらまずいが、来たら来たで好都合だ。このままやるのも悪くない。 サマーフェスタに蒼貴を送り込む間に昨日の事を思い返した。 あの怪しげな研究者の義肢に関する話の後、中古神姫の販売所に行ってみたのだが、そこにいた神姫の様子が少々おかしく感じられた。 いったい誰に買われるのかという不安以上の恐怖がその顔にはあったのである。 買われるのは目や耳が不自由な神姫であるはずなのだが、これはどういう事なのだろうか。それ以外の誰かに買われる可能性があるとでもいうのだろうか。 「さぁ、行くわよ! ルナ! ボレアスで蒼貴をぶっ飛ばしちゃって!!」 「はい!」 考えている間にルナがエウクランテタイプに付属しているキャノンであるボレアスを取り出して、それを蒼貴に空中から放つ。 相変わらずの空中からの射撃は飛行装備を持たない蒼貴にとってはやっかい極まりないものだ。 装束と仮面しか装備しておらず、武器となる物が苦無と鎌しかない蒼貴は武器を投げて落とすしか手段がない。 そんな蒼貴はルナの射撃を避けつつ、苦無を放つがアーンヴァルの物とは違い、空中での重心移動がしやすいエウクランテのバックユニットはさながらヘリコプターの様に舞い、放たれた苦無を難なくかわし、ボウガンタイプのハンドガン ゼピュロスに武器を切り替えてそれを連射する。 蒼貴はそれを見て、まともに当てるのは難しいと判断して、近くにあるヤシの木の林に逃げ込んで次の攻撃をやり過ごし、その間に俺は次の一手を考える。 今回のルナは機動力を重視したらしく、新たにエウクランテの装備を追加し、それと従来のアーンヴァル標準装備を複合させたモノとなっている。 この二種類の機体の装備は性能の方向性が一致しており、それらを組み合わせて強化した装備は手軽で色合いが近い事から見た目も良いため、機動力重視の装備としては最もポピュラーなカスタマイズとして普及している。 が、このルナの行った組み合わせはそれでいて最も扱いにくいカスタマイズになっていた。それはバトルモード『グライドオンプレステイル』を発動できる様にしてあるためだ。 グライドオンプレステイルは三つの武装、脚部アーマー、バックユニットを占領する代わりに一度発動させれば強固なアーマーを破壊する事のできる程の強力な突撃が可能なバトルモードだ。 これに関してはバトルモードの中でもワースト3に入る程の扱いにくさと打撃である事からの軽減手段の多さからある種のロマン技として軽視されているのだが、彼女はわかっているのだろうか。 何も考えていない気もするが、だからといって侮るつもりはない。彼女も型にはまらなくなってきているのだから何か仕掛けがありそうではある。気を引き締めていくとしよう。 「蒼貴。お前に持たせてあるアレを苦無にくくりつけてそれをあいつに投げるんだ。一発必中でな」 「了解です」 思考を固めて蒼貴に指示を下すと、彼女は木の陰からルナに気取られない様に身を隠しながら移動を始める。 彼女は蒼貴を見つけようと周囲を見回す事で索敵を行っているが、今回は連射装備がなく、掃射で捜し当てる事ができない。 隠密戦術の俺達にとっては都合のいい話である。 蒼貴が必中の機会を狙っている間、俺はまた、あの施設の事について考え始める。 あの神姫達の恐怖の正体は正直、よくわからない。しかし、ろくなモノではなさそうなのは確かそうだった。 あの研究者の怪しい反応からしてもただ事ではない。もしかするとあのリミッター解除にも一枚かんでいるかもしれない。あまり考えたくはないが、もしそうだとするなら最悪だ。そうなると輝や石火が立ち塞がる事になる。彼らはあの施設を信じている。一部とはいえ、影があれば、あいつらは悲しむだろう。 ひとまず、この事は杉原に上手い話であるかの様に伝えてある。俺では無理な事も彼は平然とやってのけるだろうし、さらに名が売れるともなれば喜んで調べてくれるだろう。俺の方は違法神姫を捕まえて、リミッター解除装置を没収し、結果を待っていればその内、事は進む。 「せいっ!」 俺の考えが一区切りした所で蒼貴が苦無を放った。ルナに一直線に飛んでいったそれは彼女のバックユニットに突き刺さり、俺の知らない間にあらかじめ結びつけておいたらしいヤシの木に釣り糸で繋がれ、拘束された。 ルナは何とか動こうといろいろな方向に移動するが釣り糸はたかが神姫如きの力でそう簡単には引きちぎる事はできない。 エウロスで切ろうにも背面のバックユニットに刺さっているため、そうすれば自分も傷を負う事になる。 後は投げて落とすだけだ。 蒼貴は腰に仕込まれてある苦無を二つ取り出すとそれを投げつけ、さらに鎌をCSCの力を込め、放つ。 苦無は足掻くルナの予測機動をしっかり捉え、右足と左腕に一本ずつ刺さって、牽制し、さらに追撃の鎌が襲いかかる。 「こうなりゃ、バトルモード発動よ!!」 「うん! いっくよ~!!」 真那の声と共にルナのバックユニットと各武装がはずれ、飛行能力を失ったルナは落下を始めた。この時、とどめとなるはずの鎌が外れてしまう。 さらに外れた装備はパーツの一つであるエウロスが釣り糸を切断しつつ分解と再構築がなされ、機械仕掛けの鳥 グライドオンプレステイルへと変わった。 鳥は落ちゆくルナを乗せるとそのまま、蒼貴に向かってとんでもないスピードで突っ込んでいく。 「やばい! 蒼貴、避けろ!!」 俺は内心焦りながら彼女に反射的な指示を下す。 発動されたあの突撃は装甲の薄い蒼貴がまともに受けたらひとたまりもない。とにかく避けるしかないのだ。 指示を受けた蒼貴は避けようとするが、突撃をかけるグライドオンプレステイルは素早く、装備が充実していない蒼貴には避けられそうにない。 二、三秒後、グライドオンプレステイルと蒼貴が激突したのか、ヤシの木の林の中で大きな音と粉塵が巻き起こり、突撃を終えたグライドオンプレステイルが空へと戻っていった。 「よっし! 蒼貴ちゃんに勝利!!」 勝ったと確信するルナはグライドオンプレステイルの上でガッツポーズをした。 その様子を見ていた俺は蒼貴がどうなっているのかを調べるためにブースの画面を見た、が……。 「ダメージを受けていない?」 強力で、くらえば一瞬で終わるであろう突撃を受けているという判定であるにも関わらず、蒼貴のライフは減っていない。俺は不思議に思い、突撃した場所やルナの周りを見た。 「……危なかったです」 なんとルナのグライドオンプレステイルの下にぶら下がり、投げていた鎌を回収した蒼貴の姿があった。 彼女は体当たりの刹那、後ろへ倒れる事で免れつつ、掴まってそのまま、ルナと共に空へ上がっていたのだ。 「やばっ! 下よ! ルナ!!」 俺と同じく気づいた真那は慌てた様子でルナに蒼貴の場所を知らせる。 「ええっ!?」 まさかの結果にルナは驚きながら備え付けられているハンドガンを手に取ってぶら下がっている以外何もできないであろう蒼貴を探す。 「そのまま足で挟み込んじまえ!」 俺は突然舞い込んだチャンスを逃さず、蒼貴に指示を飛ばす。彼女は逆上がりの要領で身体に勢いをつけてグライドオンプレステイルの足から上がり、そこにしがみついているルナを足で挟み込み、そのまま彼女にしがみついた。 「確かにいい手です。一歩間違えれば私の身体が真っ二つでしたよ」 蒼貴はルナを褒めながら首に鎌を突きつけ、容赦ない死の宣告を言い渡す。 「そ、それはどうも……」 ルナはもう打つ手が無いらしく、苦笑しながら両手を上げた。やむを得ず降参の意を示したのである。下手に動けば、首を跳ねられるし、かといってグライドオンプレステイルを暴れさせても結果は同じだ。 「勝負あったな」 「だ~! 何でこうなるのよ!! ヤバ過ぎっしょ!!」 「俺だってヤバいと思ったさ。ありゃ運だ」 「くっそ~!!」 「女がそんな汚い言葉を使うなっての……ん?」 言葉の応酬を繰り返しているとブースの索敵画面からアラートが表示された。それを見てみるとグライドオンプレステイルに誰かが追いかけてきているのである。それもスピードがあるであろうグライドオンプレステイルを上回るスピードで。 「どうしたの?」 「何か近づいている。蒼貴、ルナ。気をつけろ」 俺に言われて敵の接近に気づいた二人は周囲を見回す。辺りは雲一つない快晴だが、何かの気配か音がする様で二人共警戒していた。 「ミサイルが来るぞ!」 ブースの画面からこちらの機体を狙ったミサイルが来たのを発見した俺は急いで蒼貴とルナに叫んだ。 「嘘っ!?」 「焦っている場合ではありません。私が撃ち落します。ハンドガンを貸してください」 「わかった!」 蒼貴はルナからアルヴォLP4ハンドガンを借りるとそれをミサイルに連射した。複数弾放たれた内の一発はミサイルにかすり、それに反応したミサイルは勝手に自爆し、落ちた。 ミサイルの爆風の中、蒼貴はミサイルの後ろから追いかけてくる機影を捉えたらしく、後ろを向いた。 「あれは……」 蒼貴が発見し、見つめる先にあるのは……丑型ウィトゥルースタイプのバトルモードを駆る紅緒タイプの姿だった。 「ファストオーガ!!」 正確にはファストオーガ激走。それが追ってくるバトルモードの名前だ。グライドオンプレステイルと違って運動性能は無いが、高いトップスピードを備えている。結果的に直線に付き合って、追いかけられていたのも納得のいく機体だ。 さらにこのバトルモードは車上射撃を得意としており射程距離に入られたら厄介である。 「敵は……おいおいおいおい……」 ブースのデータベースを調べてみると追いかけてくる紅緒タイプはあろう事かイリーガルマインド型を装備していた。直線スピードの速さからして恐らくリミッター解除装置だ。おまけに彼女は昨日、蒼貴が倒した相手と同じであり、恐らくは背後から一方的にやられたのが相当悔しく、リミッター解除装置に手を出してしまったのだろう。 まさか自分で種をまく事になろうとは思わなかったが、正直強くなるのにそれを使ってほしくはなかった。 (止めてやるしかなさそうだな……) それで紅緒は死ぬかもしれない事を彼女のオーナーは、あの少年の様に知らずに使ってしまった可能性が高い。とはいえ、肝心の性能はというとリミッター解除装置のおかげで神姫自身はもちろん、ファストオーガ激走の性能も強化されており、そう易々と行きそうにない。 おまけに武装は丑型のコンピクトU7、ビームジッテ二本に加えて『スティレット』小型ミサイルを四発、『カッツバルゲル』中型ミサイルを一発積んでいる。対空装備も万全といわんばかりの構成だ。 こちらの状況と比較したらヘリコプターと戦闘機ぐらいの差があるだろう。 「おい。真那。ルナのプレステイルの経験はどれぐらいだ?」 「け、結構練習したからやれると思うけど……」 この様子からすると俺を倒すためにあの使いづらいバトルモードを結構、やりこんでいるらしい。これなら回避をさせるには十分だろう。ミサイルは蒼貴に撃ち落させればいい。 「上等だ。今からあれを墜とす。蒼貴は攻撃、ルナは回避にそれぞれ集中してもらうぞ。……いいな?」 「う、うん」 「蒼貴。苦無の残りは?」 「五本です」 「多いのか少ないのかわからんがそれでやるしかねぇか。まずはルナからゼピュロスも借りてハンドガンと一緒に撃て。迂闊に得意武器を使い捨てたくは無いからな。それと苦無は釣り糸を繋げておけ。考えがある」 「わかりました」 蒼貴は俺の指示に従い、苦無に先ほどルナをハメるのに使った釣り糸を取り出して結び付ける。これで苦無をアンカーの様に使える様にできるはずだ。 「ルナは避けるのに集中して! ミサイルにだけは気をつけてよ!」 「了解っ!」 「よし! 迎撃開始よ!」 調子のいい真那も指示を飛ばし、勝手に戦いの宣言をした。確かにミサイルは当たったら脆いプレステイルでは致命的なダメージになるため、その判断は助かる。 回避は彼女、攻撃は俺。これでどうにか覆すしかない、か。 戻る -進む
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戻る TOPへ 次へ あのバトルから五日が過ぎて、全国大会開催の朝。 「マスター」 バイクの暖気中にシルヴィアが口を開く。 冬は朝日が照ろうとも、深夜に冷え切ったエンジンはアイドリングに時間を要する。エンジンが快調に動き出すにはまだ時間があった。 「勝てるかしら、私達」 おれ達は勝てるだろうか。――誰に? ヤツらに。《ミラー・オブ・オーデアル》マスターミラーとそのマスター、御影キョウジに。 シルヴィアの口調には、今大会の優勝に然したる価値など無く、彼らの撃破が今回の目標であり、それ以外は眼中に無い。 と言う無言の闘志が込められていた。 「勝てるさ」 おれは応える。 「勝ってみせるさ」 アクセルを吹かす。愛車がおれのアクションに威勢良く応える。 アイドリング終了。シルヴィアを胸ポケットへ。バイクに跨り、発進する。 ツガル戦術論 鏡の試練 後編4 車の通りはまばらだった。まだそういう時間帯だった。こんなときは速度を抑えて思案にふける。 おれは昨日起こった事柄を思い返していた。 そう。 五日前、おれは御影キョウジに大敗した。その次の日からおれは思考の迷路をさ迷い続けた。ツガル武装の性能の高さを体現し証明するために戦ってきたはずだった。それを最も効果的な方法で木っ端微塵に撃ち砕かれた。そう、シルヴィアはツガル武装のマスターミラーによって打ち倒されたのだ。自身の存在理由を否定された気がしたおれは家に閉じこもり三日三晩思い悩み、そして四日目の早朝にヤツが来た。御影キョウジとマスターミラーが。 四日目。つまり昨日の事だ。部屋で腐っているおれに見兼ねたシルヴィアが呼んだと言う。アドレスは例のバトルの直後、シルヴィアに手渡されていたらしい。 当初は彼らの真意がわからなかったが、勝手に家に入ってくるなり腐った三日間で荒れ放題になった部屋を清掃し始め盛大な朝食を作りだし「めしあがれ」等と突き付けられると、御影はおれを元気付けに来たのか? と思い始めた。 その時は正直、ヤツの印象が「よく喋るヤツ」から「よく喋る変なヤツ」に変更された、位にしか思っていなかった。 会場に到着し、会場施設の二輪駐車場が無料であることを確認してから駐車。 大会エントリーを早めに済ませ、人影少ない選手控え室でモバイルを立ち上げ戦術、戦略の確認を行う。新戦術など何も用意していない。既存の戦術を敵のタイプ別にあてはめて考察する。モバイル内に展開する仮想空間上に敵の戦闘データをシンボルとして躍らせる。それに対してシルヴィアがリアクションを起こし、既存戦術の復習をこなすだけだ。 そうだ。おれたちに新戦術など必要無い。そう思うよう仕向けたのは何と、御影キョウジその人であった。 「シルヴィア、ぼくとデートしませんか?」 おれが山盛りの朝食を平らげてると突然、御影キョウジは言った。 なんだ、シルヴィアと、デートだ? ふざけるな。と出かかったが、 「キミのお相手はマスターミラー」 こう切り出された。自分の中では大負けした相手と仲良く出来るか。と言う感情があったが、おれの思惑とは正反対にシルヴィアはミラーと意気投合していた。 「だってあのツガル武装をあそこまで使いこなされれば、やっかむのを通り越して尊敬するわ」 「それは私とて同じだ。本来ならすべての攻撃を『ミラー』で捌くつもりだったが、機動ユニットを盾に使わざるを得ない 事態は予想外だった。シルヴィアの能力に対して私は敬意を持っている」 どうやら塞ぎ込んでいたのはおれだけだったようだ。 「シルヴィ、お前のマスターはナイーブ過ぎるぞ。軟弱なマスターを鍛え直すのも神姫の務めだ」 「うちのマスター、私の言う事には聞く耳持たないのよ。今日はマスターの御守をよろしくね」 「任せるがいい。私はお前のマスターを過大評価しない。全力で御守してやる」 御影の申し出。断るつもりは無かった。正確には、断る気力も無かった。 戦術研究を終えシルヴィアとモバイルの接続を切る。次は武装の動作確認。もちろん前日にチェックを終えているが、これもこなす。 人の気配がまばらだった控え室も大分賑わってきた。地区大会の上の全国大会だ。周りの神姫が纏う装備は一目見ただけで洗練されたカスタム武装だと言う事がわかる。この中でデフォルト武装のおれ達は随分と浮いていた。だが、構うものか。まずは武器の動作確認。続いてスラスターの稼動を確認。センサー類のチェック。 そうやっているうちに、控え室に備え付けられたモニターに大会の開催式が映し出される。 同時にバトルトーナメントの対戦組み合わせ表が発表された。シルヴィアの名前と《ミラー・オブ・オーデアル》マスターミラーの名前が意外と近いのを確認。参加者の数は膨大で、大会前半の進行は会場に複数設置されたバトルスペースで順次バトルを行うプログラムになっている。 控え室スピーカーからバトル参加神姫の名前が次々と呼ばれる。その中にマスターミラーの名が含まれており、おれとシルヴィアは静かに闘志を燃やす。 やがてスピーカーからシルヴィアの名前が呼び出された。 「……《レッド・ホット・クリスマス》シルヴィア、六番バトル場へおこしください。」 《レッド・ホット・クリスマス》。この二つ名を命名したのも御影キョウジだった。 御影がデートと称して連れ出した場所。バイクで30分ほど飛ばした場所にある商店街。その中に建つ「ホビーショップ エルゴ」。シルヴィアは御影と、おれはミラーと入店する。 御影のヤツは最近エルゴに通い始めたらしく、早速店長と会話を始めていた。おれは店先の品揃えから初めて訪れた店のレベルを値踏みしようとした。が、あまりのレベルの高さに言葉を失う。 パーツはオフィシャル武装のバラ売りからハンドメイド装備まで。メンテナンス用品は廉価版から最高級品。おまけに非常に可愛らしい神姫用衣類まで扱っている気合の入りっぷり。店頭に並んでいない商品も情報端末で検索、発注すれば倉庫から取り出せる仕組みになっていた。これら大型神姫センターに引けを取らぬ品揃えとサービス、それでいて価格は抑えられており、この店の経営者のやる気がヒシヒシと伝わってくる。ホビーショップエルゴの鬼気迫る経営戦略を抽象的に表現すれば、「見晒せ、俺の男気!」ではないだろうか。 後でシルヴィアから聞いた話だと、シルヴィアをエルゴの店長に紹介する際に御影が《レッド・ホット・クリスマス》の二つ名を、まるで前からそう呼ばれてたかのように冠して紹介したらしい。何でも「南半球で繰り広げられる真夏のクリスマスの、浜辺に寄せては返す波のような、高度な戦術を評して」だとか。それまでは二つ名など興味ない。と言った雰囲気のシルヴィアだったが、内心うれしく思ってるのは確かだ。目が笑ってる。 大会選手控え室からバトル会場へ。圧倒的なギャラリー。広大な空間。眩しすぎる照明。周りのバトルスペースで戦う参加者達。緊張感を感じるが、これに押しつぶされる事は無い。バトルが始まれば緊張感が消える事を知っているからだ。このテンションでもって、荒ぶる気持ちをなだめすかす。周りの熱狂が反作用し、思考が冷静に冴え渡るのを感じる。持てる技術と育てた戦術。強さと言う自信が身体から溢れれば、総ての要素が力となる。 第六会場で対峙するシルヴィアと猫型。戦闘開始のカウントダウンまでの間に敵の武装情報を探り出す。敵は猫型素体の特性を伸ばすカスタマイズ、高い運動性と装甲を利用した、近接戦闘が得意なタイプと予測。一見、遠距離からの狙撃が有効に見えるが、相手が装甲に物を言わせれば強引に接近される危険性がある。格闘武器でフル武装する神姫に接近戦を挑まれてはシルヴィアは手も足も出ないだろう。ならば、相手が格闘を挑んで来るタイミングで、こちらからも格闘を仕掛ける。ただしこの格闘は囮。敵の虚を着き一気に離脱。その際に生じる隙に付け入る。 これらをまとめ、急接近と急速離脱を繰り返す一撃必殺戦法をシルヴィアに伝える。 不敵な笑みで応える《レッド・ホット・クリスマス》シルヴィア。 シルヴィアの一回戦目が開始された。 ホビーショップエルゴは一階がショップに、二階はバトルフロアになっていた。 肩の上に乗るミラーが言うには、キョウジがおれ達を引っ張り出した真意は二階にあるそうだ。ショップでのパーツチェックもそこそこに、バトルフロアへ足を運ぶおれとミラー。フル稼働中のバトル筐体と休憩スペースを備えた二階は盛大に盛り上がっていた。 休憩スペースにはバトルをモニタ出来る大型スクリーンが備え付けられていた。既に休憩スペースのベンチに根を張っていた御影とシルヴィアが何か会話をしている。 おれ達は、彼らから離れたスペースで試合を観戦し始めた。常時携帯しているモバイルでタクティカルアナライザーを起動、次々と登場する個性的な神姫達の戦術を分析し始める。二丁拳銃を使いこなす兎型や、狙撃と格闘に長けた(シルヴィアと同じスタンスだ!)眼帯の悪魔型、同じ悪魔型でもレッグパーツの脚力を駆使した空中殺法を得意とする神姫、高機動ユニットを背負い分身等の電子戦を織り交ぜた格闘戦を得意とする猫型など等。彼女達の戦う姿は戦略分析を抜きにしても楽しませてもらった。中には逆光を浴びて名乗りを上げるマントの騎士型なんていたな。 だが、彼らの戦術は個性的で、個々の能力を完全に活かしきった戦闘をしていた。言い方をかえれば強烈に完成し過ぎているのだ。今のシルヴィアが取り入れられそうな戦術はほとんど無い。こんなバトルを見せる為にヤツはおれ達を引っ張り出したのか? この時点でも、おれは御影キョウジの真意を推し量る事は出来なかった。 しかし後のミラーに言わせれば、この時のおれはワクワクした表情で「ウホッ、こいつらと対戦してみてえ」と顔に書いてあるようだったらしい。 続く 戻る TOPへ 次へ
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戦うことを忘れた武装神姫・東杜田の日常 東杜田技研・商品案内(ちっちゃい物研・商品案内) 商品案内-01 通称「ちっちゃい物研」が開発した神姫関連製品の紹介第一弾。和の心を大切に。 商品案内-02 神姫関連の架空製品の紹介第二弾。キャッチコピーは「おいしゃさんごっこって何ですか?」。 商品案内-03 第三弾。冬の必需品と言えば・・・。猫子オーナーならば、ぜひとも欲しい一品です。 商品案内-04 第4弾。ついにデラックスタイプのクレイドルが登場しました。ご予算は大丈夫ですか? 商品案内-05 第5弾はいきなりの玄人向け製品。さすがちっちゃいもの研、相当のキワモノです。 商品案内-06 「ちっちゃい物研」製品シリーズ、一部発売延期のお知らせ。 開発側で何やら問題が・・・。 商品案内-07 サブパワーユニット、開発中止?!・・・と思いきや、1ユニット型だけにしぼっての開発続行のようです。 商品案内-08 人気のクレイドルシリーズ、充実の兆し。しかも今度はオールシーズン対応のお手頃価格! 商品案内-09 東杜田技研の他の部署にも神姫熱が飛び火した模様。神姫サーキットが出来る日も近い?! 商品案内-10 神姫とお出かけするときに、困ることはありませんか? 例えば・・・そう、出先での充電とか・・・。 商品案内-11 隠し球で突如発表・発売されるも、2時間ともたずに即完売したという伝説のアイテム! 商品案内-12 お手軽にパワーアップを望む神姫たちに、オーナーさんたちに、ぜひオススメの逸品! 商品案内-13 神姫のボディーケア、ヘアケアを怠ってはいませんか? 神姫には、ぜひ神姫専用品を! インプレッション情報 ホビーショップエルゴにて、一部商品のインプレが掲載されています。 ご購入の際の参考にどうぞ! <<トップ へ戻る<<
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メニュー トップページ 作品ページ サイト内検索 検索 作品別直リンク (最終更新年度順) 完結作品 武装神姫のリン 戦う神姫は好きですか 妄想神姫 ツガル戦術論 2036の風 剣は紅い花の誇り クラブハンド・フォートブラッグ ホワイトファング・ハウリングソウル ハウリングソウル ウサギのナミダ アスカ・シンカロン 引きこもりと神姫 キズナのキセキ 魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン 浸食機械 ゆりりね! 2015年 えむえむえす ~My marriage story~ 2014年 ぶそしき! これから!? デュアル・マインド 15cm程度の死闘 悪魔に憑かれた微駄男 Nagi the combat princess えむえむえす ~My marriage story~ 2013年 ねここの飼い方 白の女神と黒の英雄 深み填りと這上姫 キズナのキセキ 武装食堂 二アー・トゥ・ユー 2012年 美咲さんと先生 二人のマスター 類は神姫を呼ぶ 浸食機械 引きこもりと神姫 ライドオン204X フツノミタマ 白濁!? 阪高神姫部 白い英雄を喰う黒い女神 マイナスから始める初めての武装神姫 2011年 流れ流れて神姫無頼 アスカ・シンカロン MMS戦記 天海市神姫黙示録 UGV(仮) Forbidden Fruit すとれい・しーぷ 車輪の姫君 樫坂家の事情! Slaughter Queen Esmeralda. 2010年 おまかせ♪ホーリーベル 戦うことを忘れた武装神姫 Gene Less The Armed Princess―武装神姫― ウサギのナミダ PRINCESS BRAVE 神姫☆こみゅにけ~しょん アルトアイネス奮闘姫 ロンド・ロンド 2009年 せつなの武装神姫 双子神姫 鋼の心 ~Eisen Herz~ 犬子さんの土下座ライフ。 狛犬はうりん劇場 Memories of Not Forgetting Knuckle princess 2008年 武装神姫のリン 『不良品』 師匠と弟子 マリナニタSOS!(仮) 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 戦う神姫は好きですか スロウ・ライフ 徒然続く、そんな話。 妄想神姫 幻の物語 神姫ちゃんは何歳ですか? 剣は紅い花の誇り EXECUTION 武装神姫~ストライカーズ・ソウル~ 神姫長屋の住人達。 三毛猫観察日記 クラブハンド・フォートブラッグ 武装神姫と暮らす日常 ネコのマスターの奮闘日記 ホワイトファング・ハウリングソウル ハウリングソウル Heart Locate トバナイトリ>トベナイトリ 3Sが斬る! 天使のたまご Raven and Cat~紅き瞳と猫の爪~ 神姫大作戦 蒼空~アオゾラ~ 2007年 Mighty Magic 神姫狩人 凪さん家シリーズ HOBBY LIFE,HOBBY SHOP いつか光り輝く 幸せな神姫を戦場に立たせる会 春夏秋冬 アールとエルと Twin Sword s 俺とティアナの場合 ツガル戦術論 2036の風 きしぶし! 流れ星シィル-銀河流星伝説- 神姫ガーダーシリーズ sister G princess Les lunes Second Place -Howling- Elysion Report vanish archetype 鳳凰杯・まとめページ 単発作品用トップページ 武装神姫SS総合掲示板 2036年 武装神姫の世界 (公式設定) 50音順キャラクター図鑑 標準武装一覧 標準装備一覧 企業一覧 アマチュア・個人製作パーツ一覧 wiki相関図 キャラ相関図(2chまとめ版) 小道具関連設定 〈2つ名〉辞典
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壱 弐 参 極 名前 [制服]猿神姫 (せんか さるがみひめ) セリフ 壱 「んー?アタシになんか用?」 弐 「悪巧み好きだねー♪付き合うよ」 参 「誰にも見られてないよな?」 極 「みんなー!気合い入れてけー♪」 解説 猿の妖怪。神の使者ともいわれ、太陽神として崇める地域もある。その昔、生け贄を求め人を食らう恐ろしい存在であったともいわれる。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 壱 HR 16 1890 1920 1810 弐 2080 2120 2000 参 2290 2330 2200 極 2520 2570 2420 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:熱き讃歌 火 5 味方単体の攻防アップ お邪魔戦術式 発動率 攻撃力アップ 中 備考: